4月1日から自転車保険が加入義務化!対象地域は?入らないと罰則?詳しく解説!
更新日 2023/04/20
2015年10月に兵庫県が全国で初めて自転車保険の加入を義務化しました。 徐々にほかの地域にも広がっています。 背景には、自転車事故の被害者と加害者、双方の経済的な負担を軽減するためです。 この記事では、加入が義務化されている地域についてや、入らない場合の罰則、保険商品の選び方などについて解説いたします。
目次
- なぜ自転車保険への加入が義務化されているのか?
- 自転車保険の加入が義務化されている自治体は?
- 加入しないとどうなる?罰則はあるの?
- 自転車保険に加入する時のポイントと注意点
- まとめ
1.なぜ自転車保険への加入が義務化されているのか?
自転車事故による高額賠償事例について、ニュースで度々報道されています。 2013年、自転車を運転していた小学生が歩いていた女性と衝突、女性が大けがをして意識が戻らない状態となった事故では、約9500万もの賠償が命じられました。
自転車であっても賠償額の計算方法は車やバイクによる事故とかわりません。
ケガの治療費、仕事を休む期間の給与の補填、慰謝料などはもちろん、交渉が残れば逸失利益※や介護費用を支払う必要があるため高額な賠償となります。
※逸失利益=事故による後遺症や死亡により働けなくなった場合、本来なら得られたはずの利益のこと
2.自転車保険の加入が義務化されている自治体は?
【加入義務エリア】
秋田県、山形県、宮城県、福島県、栃木県、新潟県、埼玉県、群馬県、千葉県、神奈川県、東京都、山梨県、長野県、静岡県、愛知県、岐阜県、福井県、滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、三重県、奈良県、岡山県、香川県、愛媛県、宮崎県、鹿児島県、熊本県、福岡県、大分県
【努力義務エリア】
北海道、青森県、茨城県、富山県、和歌山県、鳥取県、徳島県、高知県、佐賀県
※2022年4月時点の公布日ベースです。詳細は各自治体HPでご確認ください。
義務化の対象となる人は「自転車の利用者」です。
年齢や利用目的は関係ありません。子供や義務エリアに来た旅行者も対象となります。
3.加入しないとどうなる?罰則はあるの?
罰則規定を定めている自治体は今のところありません。
しかし、万一、自転車事故を起こして高額な賠償責任を負った場合、一番困るのは自分自身です。
裁判になった時、義務を果たしていなかったことで判決が不利に働く可能性もあります。
たとえ自転車保険が義務化されていなくても、自転車に乗る人は自転車事故に備えて加入しておくことをおすすめします。
4.自転車保険に加入する時のポイントと注意点
自転車保険の加入義務化と報道されていますが、必ずしも「自転車保険」という名前の商品に加入する必要はありません。
被害者への損害賠償が補償される「個人賠償責任保険(特約)」があればよいとされています。
「個人賠償責任保険(特約)」は火災保険や自動車保険、傷害保険などに特約として付いていることもありますし、クレジットカードの付帯保険で既に加入しているケースもあります。これらに加入している方は問題ありません。
ただし、個人賠償責任保険のみの場合、自分自身の補償はありません。
自身のケガの治療費や死亡・後遺障害などに備えたい場合は「自転車保険」を選ぶと良いです。
個人賠償責任保険(特約)は補償額を選ぶことができますが、上記で紹介した判例でもわかる通り、最低でも1億円以上に設定されているものを選ぶ必要があります。
また、賠償請求された際に保険会社が代わりに交渉してくれる「示談交渉サービス」がついている商品を選ぶとより安心ですね。
・保険料の無駄になる二重加入に注意!
個人賠償責任保険は家族で1人加入していれば世帯全員が補償されます。
様々な商品に特約で付帯できるものなので、重複して加入していることがあります。
二重に入っていても2倍の保険金が下りるわけではありませんので、ぜひ一度加入している保険をご確認ください。
5.まとめ
自転車保険の義務化の目的は、自転車事故の被害者と加害者双方の経済的な負担を軽くするためです。
老若男女問わず多くの人が利用する便利な道具ですが、免許無しで乗れるだけにマナー違反が問題視されています。
「自分は大丈夫」と過信・慢心せず、保険に加入しているか確認し、安全運転を心がけましょう。
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吉田 康貴/みんなの保険屋さん ファイナンシャルプランナー 資産運用、住宅ローン、ライフプランニングの相談を中心に年間100組以上の相談を担当する。
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